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MCTオイルを活用して効率よくエネルギーを補給しよう。

〈2025.11.05 掲載〉
MCTオイルを活用して効率よくエネルギーを補給しよう。

日々練習に励むランナーのみなさんの中には、「練習で疲れて食欲がない」、「練習量に見合ったエネルギーが摂れない」といった理由で、必要なエネルギーの摂取ができず、悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんなとき、エネルギー源の一つとして注目されるのが「MCT(中鎖脂肪酸)オイル」です。

MCTオイルとは?

MCTオイル

MCTは「Medium-Chain Triglyceride」の略で、この中鎖脂肪酸は、ココナッツやパームフルーツに含まれる成分です。MCTオイルは、無味無臭、無色透明で粘度が低いのが特長です。

一般的な植物油(LCT:長鎖脂肪酸油:Long-Chain-Triglyceride*以下LCT)と比べて、素早く利用できるエネルギー源であるため、エネルギー補給におすすめです。

MCTオイルは植物油同様1gあたり9kcalと、糖質やたんぱく質などの他の栄養素に比べてエネルギー密度が高いという特長があります。
このため、食事で十分なエネルギーの摂取ができない場合にも、MCTオイルを取り入れることで必要なエネルギーを摂取することに役立ちます。
MCTオイルの摂取の目安は1日あたり2~6g程度とされています。自分に合った摂取量を見つけていけると良いですね。

体内で速やかに利用される

MCTは、一般的な油の構成成分である長鎖脂肪酸(LCT)とは消化吸収後の経路が異なります。
MCTは小腸で吸収されると門脈を通って直接肝臓へ運ばれ、速やかにエネルギーとして使われやすい形に変換されるため、LCTに比べて素早くエネルギーへと変換されます。
この速やかな吸収・分解の特性は、必要なタイミングでのエネルギー補給を考える際の選択肢となります。
また、食事で摂りきれないエネルギーをカバーすることにもつながります。

ランナーの理想的な体づくりに

ランナー

MCTは、運動時において、体脂肪の燃焼を高めることが期待できます。

MCTオイルの摂り方と注意点

MCTオイルは、普段の食事や飲み物(汁物やスープ、サラダ、コーヒー、ヨーグルト、スムージーなど)に混ぜる・かけるなどの取り入れ方がおすすめです。
MCTオイルは加熱調理には向かない油になりますので、揚げ物や炒め物、焼き物などの加熱調理時に使用することは避けましょう。また、初めて摂取する場合は、少量(小さじ半分程度)から始め、体の調子を見ながら徐々に量を増やすのが推奨されています。
MCTオイルは、摂取タイミング・摂取時間などは特に決まりはありませんが、1日2g以上を、2週間を目安に継続摂取してみましょう。
*走る直前、大会直前の摂取はおすすめてしておりません。

ランナーにとって、MCTオイルはエネルギー補給をサポートするための一つの方法となり得ます。
MCTの特性をうまく活かし、ご自身の体調や目標に合わせて活用してみてはいかがでしょうか。

プロフィール
ライター
管理栄養士/トレイルランナー 荒井 恵理子 スポーツメーカー、保育園、企業等にて管理栄養士としての業務を経験し、その後独立。現在はジュニア選手から実業団選手や日本代表選手などのトップアスリートまで、幅広い年代を対象に栄養セミナーや合宿帯同、食事指導、食事提供、また雑誌などの記事監修などを行う。

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