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Oil Style
日々練習に励むランナーのみなさんの中には、「練習で疲れて食欲がない」、「練習量に見合ったエネルギーが摂れない」といった理由で、必要なエネルギーの摂取ができず、悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。 そんなとき、エネルギー源の一つとして注目されるのが「MCT(中鎖脂肪酸)オイル」です。
MCTは「Medium-Chain Triglyceride」の略で、この中鎖脂肪酸は、ココナッツやパームフルーツに含まれる成分です。MCTオイルは、無味無臭、無色透明で粘度が低いのが特長です。
一般的な植物油(LCT:長鎖脂肪酸油:Long-Chain-Triglyceride*以下LCT)と比べて、素早く利用できるエネルギー源であるため、エネルギー補給におすすめです。
MCTオイルは植物油同様1gあたり9kcalと、糖質やたんぱく質などの他の栄養素に比べてエネルギー密度が高いという特長があります。 このため、食事で十分なエネルギーの摂取ができない場合にも、MCTオイルを取り入れることで必要なエネルギーを摂取することに役立ちます。 MCTオイルの摂取の目安は1日あたり2~6g程度とされています。自分に合った摂取量を見つけていけると良いですね。
MCTは、一般的な油の構成成分である長鎖脂肪酸(LCT)とは消化吸収後の経路が異なります。 MCTは小腸で吸収されると門脈を通って直接肝臓へ運ばれ、速やかにエネルギーとして使われやすい形に変換されるため、LCTに比べて素早くエネルギーへと変換されます。 この速やかな吸収・分解の特性は、必要なタイミングでのエネルギー補給を考える際の選択肢となります。 また、食事で摂りきれないエネルギーをカバーすることにもつながります。
MCTは、運動時において、体脂肪の燃焼を高めることが期待できます。
MCTオイルは、普段の食事や飲み物(汁物やスープ、サラダ、コーヒー、ヨーグルト、スムージーなど)に混ぜる・かけるなどの取り入れ方がおすすめです。 MCTオイルは加熱調理には向かない油になりますので、揚げ物や炒め物、焼き物などの加熱調理時に使用することは避けましょう。また、初めて摂取する場合は、少量(小さじ半分程度)から始め、体の調子を見ながら徐々に量を増やすのが推奨されています。 MCTオイルは、摂取タイミング・摂取時間などは特に決まりはありませんが、1日2g以上を、2週間を目安に継続摂取してみましょう。 *走る直前、大会直前の摂取はおすすめてしておりません。
ランナーにとって、MCTオイルはエネルギー補給をサポートするための一つの方法となり得ます。 MCTの特性をうまく活かし、ご自身の体調や目標に合わせて活用してみてはいかがでしょうか。