1950年代には祖父がオリーブオイルの販売を手がけ、そして私の両親、私へと、代々受け継がれています。家族でオリーブに携わる環境だったせいか、話題に上るのもオリーブのこと。
私は大好きなプーリアの自然の中で、家族の事業を手伝うことを自分の使命として考えていました。プーリアの大学の農学部で有機栽培について学ぶうち、私は自分の子どもにも安心して食べさせられるオリーブを作りたい、口にするものだからこそ、よりナチュラルなものをと、農園のオリーブも有機栽培で育てたいと思うようになりました。
しかしそれはとても困難な仕事だったのです。
周囲も農園のスタッフも反対する中、私は信念を持って根気よく説得を続け、オリーブの有機栽培に挑戦したのです。3年の年月を費やし、初めての有機オリーブが収穫できる頃には反対していた農園のスタッフも協力してくれるようになりました。今では私の農園のみならず、有機栽培でオリーブを育てている近隣の農家の方々の協力も得て、納得のいくオリーブオイルを生産しています。
有機栽培は天候や病害虫などの影響を受けやすいのですが、それでも安定して質の良いオリーブ果実を収穫できるように努めなければなりません。
私の農園では、虫がつかないよう雑草の管理はもちろんのこと、水の与え方も昔の方法にとらわれず、新しい方法でオリーブの木の負担を少なくする工夫をしています。収穫量が減少しないように、木の剪定なども気を使うところです。収穫時期の見極めも大切です。収穫が遅くなると木にストレスがたまり、翌年の収穫率が悪くなってしまうのです。私はいつも丁寧にオリーブの木を見て、時には「どこが悪いの?」とまるで母親のように語りかけることもあるんですよ。
また、農園では、オリーブ以外にも様々な野菜を有機栽培で育てています。採れたての新鮮な野菜を農園内のお店に並べると、車で通りがかった人々が買い求めてくれます。
自然に優しく、舌もからだも喜ぶ食べ物を作る。それはとても価値のあることだと私は信じています。
イタリア南部、プーリア州の州都・バーリから車を走らせるとどこまでも続くオリーブ農園。
さんさんと降り注ぐ南イタリアの太陽を浴びて、オリーブの木々は白い花を咲かせ、実をつけていきます。農園で働く人々は、飾りっ気がなく朗らか。家族や仲間を大切にする絆がオリーブを育んでいます。
きらきらとした木漏れ日の中、農園をそぞろ歩けば、気持ちの良い風が通り抜け、小鳥たちのさえずりが聞こえてきます。オリーブの木々を見つめ、世話をしてその収穫を心待ちにし、家族や仲間たちと喜びを分かち合う日々はなんと心豊かなことでしょう。オリーブとともに生きる幸せを、ぜひ味わってください。
私たちが心を込めて作ったオリーブオイルは、あなたのキッチンやテーブルできっと宝石のように、毎日を輝かせてくれることでしょう。
トマトソースオレッキエッテ
材料(4人分)
●オレッキエッテ(耳たぶパスタ)…400g
●玉ねぎ…1個
●トマト…500g
●ルイーザ…大さじ2
●バジル…数枚
●塩…少々
●パルミジャーノレッジャーノ(チーズ)…少々
※パルメザンチーズで代用可
作り方
【1】みじん切りにした玉ねぎをルイーザで炒め、火が通ったら切ったトマト、バジルと塩を加える。弱火で20分ぐらい炒めたらミキサーにかける。さらにもう少し炒め、水分を蒸発させる。
【2】その間にオレッキエッテを熱湯で茹で、水気を切って?のトマトソースで数分炒める。最後にパルミジャーノレッジャーノとルイーザ(分量外)をかける。
ポルペッタ(パン粉の団子)
材料(4人分)
●パン粉(硬め)…500g
●牛乳…250ml
●パルミジャーノ
レッジャーノ(チーズ)…50g
※パルメザンチーズで代用可
●卵…中 1 個
●ルイーザ…大さじ1
●パセリ…少々
●塩・こしょう…少々
●揚げ油…適量
(オリーブオイルがおすすめ)
作り方
【1】ボウルに牛乳とパン粉を入れ、パン粉が牛乳を吸い込むまで休ませる(パン粉を少し衣用に取っておく)。卵、パルミジャーノレッジャーノ、パセリ、塩・こしょうとルイーザを加えて混ぜる。
【2】手で丸めて団子を作る。この量で35g×27個ぐらいが目安。違うボウルで残りのパン粉と塩(分量外)を混ぜて、衣として団子につける。
【3】揚げ油を160?180度まで加熱し、団子を少しずつ揚げていく。
チーズのトマトカップサラダ
材料(4人分)
●完熟トマト…1kg(大4個)
●リコッタ(チーズ)…500g
●セロリ…100g
●おろしたレモンの皮…少々
●塩…少々
●ルイーザ…少々
作り方
【1】完熟トマトの上部の先端を切って果肉をすくい取り、塩をかけ裏返しにし、30分くらい休ませる。
【2】ボウルでリコッタ、ミキサーにかけたセロリ、おろしたレモンの皮、塩とルイーザを混ぜる。これをトマトに詰める。